MDC GP 2025

MDC GP supported by Onの公認800m, 1500mに2名の学生が参加しました。

今後色んな大会に参加するにあたり公認レースでの記録が必要になることもあるため、少しレベルが高いかなと思いつつも非公認レースではなく、公認レースを選びました。

中体連、高体連関係ではない大会になると、女子の参加人数が少なくなることもあり中々公認レースに参加する機会がなかったので、このような機会は2人にとってもいい経験になったと思います。

日本の中学、高校に通えば、都道府県ごとの記録会や選手権を経験してきます。小さい枠組みの中で繰り返し一緒に走ることで力が近いライバル選手、顔馴染みの選手も出てきます。馴染みのある名前が揃ったスタートリストを見て自分の力の立ち位置が大まかに分かると、レースをどのように組み立てるべきか、ポジション取りをどうするか、など事前のイメージがしやすいです。
初めて県外のレースに出たり、大学で東京に来て記録会に参加した時、いわば馴染みのない人に囲まれて走るレースは馴染みのある顔ぶれに囲まれて走るレースとは異なる経験でした。馴染みのない環境で新鮮さを感じ力をより発揮できる選手もいれば、予想のつきにくいレースパターンで戸惑ってしまい思うように力が発揮できない選手もいます。

インターナショナルスクール内の枠組みから出て雰囲気の異なるレースに参加することは似たような状況です。

最初の種目は女子800m。
800mではレーン毎に分かれてスタートし100mを過ぎたところから合流する形式のスタートと、横一列に並ぶオープンスタートの2種類があります。今回は前者のスタートです。(大会のレベルが高くなると基本はこちらの形式が一般的です)インターのレースでは後者が多く、ちょっと慣れない形式でのスタートとなりました。

学校のレースでは積極的に前に出るのですが、合流ポイントで少し後ろに引いてしまい後方で走る展開。ペースだけで考えれば十分に前で走れたのですが、ここが異なる状況がもたらす影響ですね。覚悟を決めていくぞと心のリミッターを外せる選手もいれば、このペースは難しいかもと気持ちが引いてしまうが故にいつものパフォーマンスを発揮できない選手もいます。

自己ベストが狙えそうな展開ではありましたが、最後が伸びずに記録更新はならず。それでもいつもと違う経験ができたおかげか、ゴール後は清々しい様子でした。

しばらく時間をおいて女子の1500m。
レース1-2週間前の間に体調を崩し思うように練習ができていなかったこと。実業団選手も参加していることから走力の幅が大きいこと。初めての公認レースということ。色んな心配要素があり、私の方が緊張しているくらいでした。

まずは色んなレースを経験できればそれでいい。どのように走るのかなどの指示はしません。「スタートから先頭は速く行くからね」とだけ伝え、どう走るかは任せます。
振り返ると私も中学時代に先生から「こう走れ」など言われた記憶はありません。色々経験していくうちに次はこう走ってみようなど気づきを得たり、トップ選手のレースを見ることで走る戦略というのを学んでいたのだと思います。

スタートがなると予想通り実業団選手たちが前に出てレースが始まります。
集団の一番後ろについていきます。オーバーペースなのは分かっていますが、それでも何の躊躇もなく思い切って走ってみる姿勢は見ているこちらをワクワクさせてくれました。
400mを自己記録より1秒遅いだけ、800mは自己記録より1秒速く通過していきます。ペースが落ちているのは明らかですが、それでも普段見せない走りは最後まで楽しませてくれました。
インターナショナルスクールのレースは1mileで1500mの経験は少ないこともありますが、自己ベストでゴール。
心のリミッターを外すというよりは、そもそもそんなリミッターをかけていないと言った方が正しいでしょうか。

今回はいい挑戦と表現でいますが、いつまでのこのような最初飛ばしてどんどんペースが落ちていくレースを続ける場合には「いつも無謀な走り」に変わってしまいます。

無謀と挑戦の境目を見極めるのは思ったより難しいです。

ただ「最初に飛ばしすぎるのは良くない」と言っても、飛ばし過ぎた経験なしに飛ばし過ぎを理解するのはできません。レース後に色々と何を伝えるかを考えることもありますが、本人が経験を積んで学んでいき、準備ができたと思うタイミングじゃないと伝わらないことは多いのかなと感じています。
「何を言う」だけでなく「どのタイミングで」も同様に大切で、私が適切に実行できているのかというと、まだまだ学んでいる途中ですね。

2人の学生にとっても、私にとってもいい経験ができたレースでした。

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