ランニングの練習を始めて1年半近く経過する方がいらっしゃいます。
最初は走るという行為自体が苦しくて、ペースがどうこうという問題ではありませんでした。
コツコツ継続をすることで走れる距離、スピードに変化が出てきてます。
5kmの大会から始まり、10km、ハーフマラソン、マラソンと段階を踏んで挑戦されました。
練習を積んでくると走り自体もしっかりしてきて、走り慣れてない人に多く見受けられる、ズルズルと足が地面を擦るよな走りも無くなっていきます。
ここ最近での一番驚いた変化はスピードを上げた時のフォームでした。
ゆっくり走る時のフォームは徐々に鮮麗されてきましたが、スピードを上げた時の走りの変化はまだ大きく見られなかったからです。
短距離走のようにスピードを最大化させる走りと長距離走のエネルギー消費を少なくするエコを目的とした走りでは、一様にランニングフォームといって重要な点は異なります。
大きな力を、短い時間で、正確に加えることがスピードを上げるためには重要です。
一方でエコな走りとは、走るペースに必要な力を最小限に抑えることです。
ゆっくり長く走るだけではスピードの向上に影響はしません。
長距離走でもスピード練習と言われる類の練習はあります。とは言え、実際の全力疾走のペースからはだいぶ抑えたペースであり、マラソンを走るペースに比べて速い程度のものです。
そのためかジョギングの習慣が長年あっても、いざダッシュやそれに近いスピードに上げて走ろうとすると急に走りがぎこちなくなったり、空回りしたりするランナーも珍しくありません。
筋トレの習慣があり、強い筋力、力の発揮ができても、スピードを上げて走るに変換する技術がない場合は似たようなことが起こります。
短距離走(100mのタイム)が速くなったからと言って、マラソンのタイムや体力向上に直接的な影響が大きくあるわけではありません。やはり長く走らないことにはスタミナはついてきません。
それでも大きい力を瞬時に発揮できる、地面に正しく力を加えるという観点ではマラソンをやる人でも、健康目的でタイムなどを気にしないという人でも、丈夫な身体、健康な身体を保つ上では大切です。
マラソンなどの大会を目標に練習に来られる方が多い一方で、体力維持、健康目的で練習に来られるからもいます。
そのため私の練習では後者のケースであっても、坂ダッシュなどを取り入れています。
100mのスピード向上でマラソンへの直接的な影響は少ないと書きましたが、メリットはあります。
力の発揮、エネルギー出力とも言いますが、高い力を発揮できるようになることは、多様な力の発揮の仕方を身体が学ぶことになります。
バスケットボール選手でも3ポイントのラインからひたすらシュート練習をするよりも、そのラインの前後違う位置から練習を繰り返すことで、結果として3ポイントラインからのシュート成功率も上達すると言われています。
これと似たようにマラソンなどでも、ひたすら同じペースの練習を繰り返すよりは、その前後で幅を持たせた練習をすることが結果的に目標のペースで走った時の効率性が高まると思います。
丈夫な身体、健康が目的でも同じで多様な刺激が大事だと思います。
もちろんマラソンを目指すならゆっくり長くが大事です。ただ定期的にダッシュなどの違う刺激、多様な刺激を入れることでもたらされる変化があることも意識してみてはどうでしょうか。
コメント