ランニングの練習について。身の丈を知って進めること

ランニングの練習を進めていくにあたり、現在の状態を知っていくことが必要です。

「目標は〇〇です」という方も多くいらっしゃいますが、練習のベースは目標ではなく、現在の体力に合わせることが大切です。
難しいのはここで、目標ははっきりしているけど、現在の体力レベル、走力がはっきりしていないことです。
「前回のマラソン、ハーフマラソンで〇時間◯分で走りました」というのは参考になりますが、力を出し切れるような走り方をしたのか、それとも目標に囚われすぎてオーバーペースになった結果のタイムなのかでは、そのタイムを指標に練習を組むべきかどうかも変わります。

「1kmも走れません、5km走るのが精一杯です」という方もいらっしゃいます。
「最近走ったのはいつですか?」と質問すると「ここ数ヶ月、または数年走っていない」という返答があることも。
走っていないのになぜ1kmも走れないこと、5kmが精一杯というのが分かるのか、と疑問も出てきます。
予測で1kmも走れないと考えるのか、実際に走ってみたら1kmも走れなかったのか、では上記同様にどう練習を組むべきかが変わります。

ここまで書いて何が言いたいかというと、自身の現在の走力、身の丈を知ることは難しいということです。
そして身の丈を知り、身の丈に合わせて練習を進めれるかどうかが目標達成に向けた鍵となります。

パーソナルであれ、練習会であれ、まずは相手の状態を知ることが第一で、どんな練習負荷をかけるのかはまだ先のことです。
「まずはゆっくりと思うペースで走りましょう」と伝えても、ほとんどの方がゆっくりには留まらず、明らかない無理をしたペースで走り出します。
ゆっくり走る方が速く走るより簡単に思えますが、意外にもゆっくりをコントロールする、身の丈を出ないようにすることは技術が入り、難しいのです。
ここでいうゆっくりとはペースをコントロールしているゆっくりで、前半飛ばして失速してからゆっくりになるのとは違います。前者はペースを上げるなど他にもペースの選択肢がありながらもゆっくりを選び、後者はものそのペースでしか走れない、選択肢がないような状態です。

身の丈をはみ出したペースは長く保てないということ。これを長いスパンで考えると、身の丈を超える練習は習慣化するのが難しいということでもあります。
もちろん時には背伸びして身の丈を超える練習を意図的に行うことも大事です。ただ身の丈を知らないことにはどこで超えたのかも分かりません。

ジョギングをする上でも、インターバル走を利用して負荷をかける上でも、まずは身の丈を知ることを最優先していいと思います。何秒で走るのが適切か、目標達成には〇〇ペースで走らないといけないとか、よりも「さて自分の身の丈を見つけにいくか」くらいの心構えでいいかもしれません。
練習のペースや距離に正解を置いてしまうと、成功か失敗かの二つで練習の出来を決めてしまいがちです。
速すぎて失速しても、またはゆっくり過ぎて最後だけペースをあげてしまうような走りなっても、身の丈を知るきっかけになったと思えば練習の意味を見出すことができるはずです。

先日、夫婦でトレーニングを開始された方がいます。目標はハーフマラソン完走。奥さんの方は「10年以上も走ってないから全く走れない。100mも走れないかもしれない」そんなことを口にされました。
「ではまずは1分走ってみましょう。苦しかったらもう少し時間を短くします。大丈夫そうならそのまま1分を繰り返します。それでも余裕があるなら時間を延ばしましょう。」
インターバル形式休憩を30秒挟み、1分の時間からスタートして合計8回のランニングを行いました。
結果的には5本目以降からは2分は続けて走れるということで時間を2分に延しました。
以下のような感じです。

1:1分、30秒休憩
2:1分、30秒休憩
3:1分15秒、30秒休憩
4:1分30秒、30秒休憩
5:以降は2分、30秒休憩

逆に旦那さんは1本目から中盤にかけてどんどんペースが落ちていく形となってしまいました。

奥さんの方は身の丈のだいぶ内側、旦那さんは身の丈をだいぶ超えた位置からのスタートでした。
ただどちらも、このペースは無理、この時間は大丈夫、など「できること、できないことを知れた」練習になったと思います。それは指導する私も同じです。このペースが適切ですなどという答えは持っていません。

身の丈を知る作業は時間がかかり、実際には身の丈は変動するので完全に把握というのは難しいのですが。
身の丈に留まり、時に身の丈を超えみる。そうやって練習を進めていくのが大切です。

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